アークの家 有限会社アークアソシエイツ

涼を呼ぶ水琴窟

洞窟などに行くと、天井などからしみ出てきた水が床の水たまりに落ち、エコーのきいた音を立てます。
それを蹲踞(つくばい)の水と壷を使って人工的に再現したものが水琴窟です。
もともと茶席におもむく途中の蹲踞にあり、作法に則って口や手をすすぐ時に水琴窟の幽玄な音が清浄な心に響くよう設けられたものです。

実はこの水琴窟が今春完成した造園家のアトリエ内部に設置されています。
水琴窟で思い浮かぶのは、竹筒などを利用して耳をかたむけている光景であるため、完成までは床に耳を当てないと聞こえないのではないかと心配していましたが、アトリエを訪れ驚かされました。
お施主様の手で水琴窟が設置された和室前通路は綺麗な坪庭に仕上がっているのですが、蹲踞で手を洗うと水琴窟の幽玄な音がアトリエ内に鳴り響くのです。室内に設置されたことで雑音が少ないこと、室内の板・ボード等反射する素材が多いこと等効果が重なりあった結果だとは思うのですが、増幅された音はオルゴールのように鳴り響き、1時間くらい楽しむことができました。
先人から受け継がれたこの様な装置は、風鈴等と同様に、“日本の音”として様々の空間に利用できるのではないかと思います。

この水琴窟は、お施主様の友人である赤穂市在住の長棟 州彦さんの手によるものです。写真は長棟さんの作品です。(長棟さんHPより抜粋) 瓶の素材・大きさ・水の落とし方、音色等、長年の研究で完成されたものです。

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