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給湯器の選び方①

給湯器の寿命は10年です!10年ごとに交換してください!と言われても、故障するまで頑張って使い続けてしまう方も多いはず。

それでもいずれ寿命を迎えるものです。交換するときのことを先に考えておくと焦らずに済みます。

給湯器は大きく分けて4種類

  • 灯油のボイラー
  • ガスの給湯器(エコジョーズ・エネファームなど)
  • 電気の給湯器(電気温水器・エコキュートなど)
  • 電気とガスのハイブリッド給湯器

昔の薪の時代から、石油(灯油)・ガスになり、原発による夜間電力を利用した電気温水器が普及しました。

近年では、カーボンニュートラルに向けた省エネ高効率原発の停止太陽光発電の普及といった社会情勢が加わり、給湯器も様々な種類が誕生しています。

今後の買い替えに向けて、それぞれの給湯器の熱源と機能の違いを説明します。

目次

①熱源の違い

灯油のボイラー(石油給湯器・灯油給湯器)

まず他の給湯器と違うことは、灯油をタンクに入れないといけないこと。灯油切れを起こすとお湯が使えなくなります。
灯油の配達をしてくれるお店が近くにあるか、自分で入れることが苦でない方は大丈夫ですが、そうでない方は他の給湯器をおすすめします。灯油切れを起こすと灯油の管に空気が入り、エラーが出ます

ランニングコストは比較的安く本体も安価なため、使い続ける方がいる反面、不便さを感じて他の熱源に変えられる方も多い印象です。

高効率の『エコフィール』という給湯器はお湯を沸かした時の排気の熱も使ってお湯を沸かします。

効率は良くなりますが給湯器本体が従来のものと比べて高いので、高いなら灯油を補給しなくていい他の熱源にしようかな、という感じでしょうか?エコフィールの普及感は少し低めです。(個人的な感想です)

出典:ノーリツ

水道直圧式と貯湯式、商品としてはどちらもあるので、水圧を気にされる方は直圧式が◎です。

ガスの給湯器

ガスは地域によって『都市ガス』が使える地域、『LPガス』のボンベを置く地域に分かれます。
※都市ガスが通っていても工事費などの兼ね合いでLPガスを採用してる建物もあります。

給湯器は高効率の『エコジョーズ』という給湯器が一般的になってきました。旧式の給湯器はカタログに載っていないじゃないか?というくらいです。

出典:ノーリツ

ガス給湯器は直圧式なので、お湯の水栓を使いはじめた時に給湯器が動きます。
タンク式ではなく瞬間的にお湯を沸かせるので、お湯切れがない+水圧も水道と同じ強さがあります。

エコジョーズはガスの暖房器具の使用の有無で給湯器の種類が変わってきます。
カワックや温水式床暖房などを使うのか、お湯を沸かすだけなのか。
※人気のかんたくんはガスコンセントなので給湯器は関係ありません

エネファーム』という発電ユニット付の給湯器もあります。
ガスに含まれる水素と空気中の酸素を化学反応させて発電して、発電の時にでる熱でお湯を沸かします。

この商品は省エネ性は抜群発電もできて災害時にも安心なのですが、導入コストが高いメンテナンスコストも高い&(LPガスの場合)十分な設置スペースが必要という中々の強者です。LPガスの場合は、ボンベが8本程度必要です。

エネファームは商品の性能的には素晴らしいのですが、コスト的なことで中々普及に至らないのかな、と感じております。

電気の温水器

電気温水器』はタンクに貯めた水を電熱ヒーターで温める、電気ポットのような仕組みです。

エコキュート』は電熱ヒーターは使わず、ヒートポンプで空気の熱を移動させることで効率よくお湯をつくります。

上記の2つは、オール電化の深夜電力割引を使って使用されていますが、原発の稼働が減ったことで夜間の電力が余りにくくなり、電力会社では新規の受付をしていない会社もあります。

おひさまエコキュート』は太陽光パネルを載せているお家で、発電した電気を使ってお湯を沸かすエコキュートのことです。深夜ではなく昼間にわき上げを行います。

深夜電力がお得な時代はエコキュート一強だと感じていましたが、太陽光とセットになってくると・・・どうでしょうか。

電気とガスのハイブリット給湯器

リンナイ製『エコワン』、ノーリツ製『ユコアハイブリッド

ガスと電気のいいとこどり(?)の給湯器です。(?)としてるのは、お湯の使う量や地域、使い方によっては節約効果が生まれない場合もあるから。

主に電気(ヒートポンプ)で沸かすので、エコジョーズと比べると給湯にかかるコストとCO2排出量が抑えられます。

まず、エコキュートのようにお湯を作ってタンクに貯めておきます

お湯の使い過ぎでタンクのお湯が無くなったときに、電気で沸きましでは無くガスで瞬時にお湯を沸かします

沸きまし分の電気代がエコキュートよりお得になります。

という仕組みです。

エコキュートにガス給湯器がひっついたような仕組みのため、給湯器の本体がエコキュートよりも高額です。

まとめ

今回は給湯器の熱源別の特徴でした。

サスティナブルの流れに乗ってエネルギー効率の高い機器や、災害に備えて、という商品が続々と出ていますが、そういう機器は本体価格が高めです。

ざっくりとした金額のイメージは、

  • 灯油のボイラー(10万円前後)
  • エコフィール(20万円前後)=エコジョーズ(20万円前後)
  • エコキュート、おひさまエコキュート(30~60万円前後)
  • ハイブリッド給湯器(50万円~80万円前後)
  • エネファーム(150万円~180万円前後)

この本体価格に+工事費+税金熱源を変える場合は工事費も高くなります

そして、メーカー推奨でいくと10年ごとの交換

消耗品なのは仕方ないですが費用を考えると、個人的にはそこまで無理して地球に貢献できません、というのが正直なところです。すみません。。。

次回は給湯器の機能のことを解説します

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