計画中のリノベーションで耐震の補助金を申請するので、実際の計画の流れをご紹介していきたいと思います!
補助金は耐震診断、計画策定、耐震改修、などの言葉や書類がややこしいです。耐震補強したいけど実際どうしたらいいの?という方は、一例としてご参考下さい。
打ち合わせの流れ
初めましての打ち合わせ
初めましての打ち合わせはご自宅に伺いました。
ご挨拶をしてから今のお家でお困りのこと、ご要望をヒアリングします。
お家の中をウロウロ歩き回って、寸法測ったり、許可を得てから写真撮影したり、床のふわふわ加減を確認します。
図面もお預かりしたので、図面と実際の建物の間取りが合ってるかどうかも確認します。
計画案と概算見積もり
計画案は2つ用意しました。
①お施主様ご夫婦の要望の案+概算お見積もり
②間取りをガラッと変えたリノベーションの案
ゴロッと変わった間取り図は、違う暮らしをイメージできてワクワクします。(今回は①案で進みます)
概算お見積もりで大体の予算感を掴んで頂いたので、追加のしたいこと、省きたいことのお話をしていきます。
実は今回はここで耐震診断のお話が出ました。
耐震診断と修正案
耐震診断は本来費用がかかります。
耐震診断→補強の計画→補強工事の見積もり、という流れになるのですが、今回は弊社に決めて下さってるということもあり、契約などはしていませんが計算をして補強を含めたお見積もりを作成しました。
金額に了解頂いてから、詳細な設計を進めていきます。
上記の耐震診断・補強計画にも実は補助金が出ます。次の章の住宅耐震改修計画策定費補助で説明しています。
スケジュール調整
工事のスケジュールは、補助金が絡みます。
補助金の申請提出
↓
約1ヶ月
↓
補助金の交付決定
↓
契約・着工
でスタートが決まります。外部が絡むなら天気のこと(梅雨は避けたい)、お知り合いの業者さんが入るならそのご都合も確認します。
工事の進め方の説明
住みながらの工事なので、工事の日程や順番、お住まいの部分と工事エリアの分け方など、図面や工程表を作成して結構細かめにご説明します。
私自身かなり口下手なので、気になることや分からないことはありませんか?と確認しながら進めていきます。
近隣挨拶もこのタイミングでまわることが多いです。
ご近所のお付き合いのことがあるので、伺うお家はお施主様に確認要です。
補助金申請に進みます!
補助金の種類や申請の流れ
補助金はお住まいの地域によって違います。
下記の内容は、弊社のある兵庫県姫路市の場合です。
対象は耐震性能の低い昭和56年以前の木造住宅で、所得が600万円以下の方です。
フェニックス共済に加入必要です。
耐震診断
「簡易耐震診断推進事業」←兵庫県のホームページにリンクします。
一般に3万円程度かかる耐震診断が、3000円の自己負担で受けることができます。
※木造の在来工法の住宅の場合。
市に申請するのですが、依頼先の設計事務所に事前に自分で連絡して、耐震診断する設計事務所を自分で見つけてから申請しないといけません。(これは結構面倒だと思います)
弊社はこの簡易耐震診断員は登録していません。
少人数のため、耐震診断をたくさんこなせないためです。
設計の補助金
「住宅耐震改修計画策定費の補助」←姫路市のホームページにリンクします。
耐震補強工事をするためには、どこをどう補強するのかという設計が必要です。
耐震診断をして、補強計画・補強計算と工事の図面を作成をする設計の業務が必要です。
この設計の費用に対する補助金です。
設計の補助金が20万円なので、申請の書類の手間を考えると躊躇しますが、姫路市では設計と工事がセットになった補助金もあるようです。(パッケージ型補助)
工事の補助金
「住宅耐震改修計画策定費の補助」←姫路市のホームページにリンクします。
耐震性の低い住宅を改修し、評点を1.0以上とする改修工事に補助金がでます。
耐震改修工事費の4/5(100万円が上限)※木造戸建て住宅の場合
申請の流れ
市や町役場に申請を提出
↓
補助金の承認
↓
契約・着工
補助金系はこういう流れの、先に契約してはいけません!というものが多いです。
補助金の申請の代行や工事費の見積もりなど、契約してなくても業者が動かないといけないことがたくさんあります。
契約を交わして無くても、お互いに信頼できる関係を築いておくことが大切だと思います。
相見積もりってどうしたらいい?
業者に言うか言わないか
これは初めに言った方が良いと思っています。
言っておくと選ばなかった業者にも断りやすいですし、選ばれた業者も余計頑張ります。
弊社は訪問や電話の営業は行ってないですが、そういう営業もきちんと断った方が減るはず。
そして業者側からすると、断る理由を正直に教えて頂けると非常にありがたいです。
(教えて頂けると今後改善していけるので)
スケジュールを決めておく
業者との打ち合わせは仕事がお休みの日に行うことが多いですが、計画案と見積もりが出てくるのに3~4回の打ち合わせ×複数社となると結構な日数が必要になります。
そのため打ち合わせばかりズルズルしてしまうと、何も進まないまま日だけが過ぎてしまうので、このくらいには入居したい、というスケジュール感を伝えて、判断できる材料(計画案・見積など)を提出してもらいましょう。
業者の探し方
ホームページ・SNSで判断は×
最近は簡単に良い感じのホームページが作れるので、ホームページだけやSNSだけで工事を依頼するのは絶対に辞めてください。
というのも実際に腕の良い業者さんや職人さんは、宣伝に手間や費用をかける間もなく忙しい方が多いです。(いい職人さんでSNSを頑張ってる方もいらっしゃいます)
工事を依頼するのは、実際に会って「この人は大丈夫!信頼できる!」と感じてからにして下さい。
それまでは急かされても契約はしてはいけません。
したいリノベーションの実績があるか
リフォーム・リノベーションの種類は多岐に渡ります。
水廻りのリフォーム専門の業者に古民家リノベーションは難しいですし、
古民家リノベーションが得意な業者に、賃貸アパートの内装リフォームは可能ですが不慣れです。
でも業者はお施主様に「できますか?」と聞かれると、「できません」とは言ってくれません。
どうにか出来るだろうと考えて「できます!」と回答してしまうのです。
そのミスマッチを防ぐために、計画してる内容と似た実績があるかどうかを確認してみてください。
さいごに
リノベーションは数百万~1千万円を超えることもあります。
それだけの金額をかけるのに失敗はしたく無いですよね。
信頼できて、納得できるまで契約はしない!これが一番大切です。
補助金のスケジュールで急かされても、大丈夫。
来年も恐らく同じ内容の補助金があります。